出版社/著者からの内容紹介
げに恐ろしきは鱗の病―美貌の娘・楼子(たかこ)を初潮とともに襲った「鱗病」。その忌まわしき病を伝える龍鳥(たつお)家の秘密とは? 自慢の肌を冒す病の恐怖に脅える楼子は、やがて凄惨な治療法を発見するが…。澁澤龍彦に顕現した「魔道継承にこころざす異端の魂が絶えることはないのだ、と実証するかのよう」(本書解説より)と評された、平成の耽美派・嶽本野ばらの異色の美肌ホラー、待望の文庫版。
内容(「BOOK」データベースより)
奇跡的な美肌と美貌をもつ京都の名門龍烏家の長女・楼子は、最愛の兄・琳太郎とともに、揺籃の中で日々美しきものだけを愛する暮らしを送っていた。その楼子を奇病が襲う。やがて発病を待っていたかのように、楼子の憧れる美貌の叔母・黎子がやってくる。その叔母の口から、楼子は、病を伝える龍烏家の秘密を明かされるが…。美しきものと醜きものを苛烈に峻別してきた美意識が、己自身の身体を脅かす醜きものに恐怖する。耽美をモットーとする著者が、美の孤絶を高らかに宣言した異形のホラー。